「止める」「留める」「停める」「泊める」は、どれも「とめる」と読むため、文章を書くときに迷いやすい言葉です。
たとえば、「車をとめる」「髪をピンでとめる」「友達を家にとめる」は、同じ「とめる」でも使う漢字が変わります。
先に結論をいうと、止めるは「動きや進行を止めること」、留めるは「固定する・記憶や心に残すこと」、停めるは「乗り物や機械を一時的に止めること」、泊めるは「人を宿泊させること」です。


止める・留める・停める・泊めるの違いは?まず結論
4つの「とめる」は、すべて同じ読み方ですが、意味の中心が異なります。
| 言葉 | 意味 | 使う場面 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 止める | 動き・進行・継続しているものを止める | 人の動作、話、音、時計、けんか、作業など | 話を止める。 |
| 留める | 動かないように固定する。心や記憶に残す | 髪、紙、ボタン、記憶、注意、心など | 髪をピンで留める。 |
| 停める | 乗り物や機械を一時的に停止させる | 車、バス、電車、エスカレーター、機械など | 車を駐車場に停める。 |
| 泊める | 人を宿泊させる。船を停泊させる | 友人、親戚、旅行者、宿泊施設、船など | 友達を家に泊める。 |
迷ったときは、次のように考えると判断しやすくなります。
- 動きや進行を止める:止める
- 固定する・記憶に残す:留める
- 車や機械を一時停止させる:停める
- 人を宿泊させる:泊める

「止める」の意味と使い方
「止める」は、動いているものや続いているものを止めるときに使います。
人の動作、物の動き、話、作業、音、流れ、続いている状態など、幅広い場面で使える基本的な「とめる」です。
- 話を止める。
- 時計を止める。
- 作業を止める。
- けんかを止める。
- 音楽を止める。
- 雨が強くなったので、外出を止める。
「止める」は、何かが続くのを終わらせる、動きを止める、行動をやめさせるという意味で使いやすい言葉です。
たとえば「話を止める」は話の流れを中断させること、「時計を止める」は時計の動きを止めることを表します。
「留める」の意味と使い方
「留める」は、物を動かないように固定したり、何かを心や記憶に残したりするときに使います。
ピン、ボタン、クリップなどで物を固定する場合や、「心に留める」「記憶に留める」のように忘れないようにする場合に使われます。
- 髪をピンで留める。
- 紙をクリップで留める。
- ボタンを留める。
- 大切な言葉を心に留める。
- 注意点を記憶に留める。
- 気になった点をメモに留める。
「留める」は、単に動きを止めるというより、その場所や状態にとどめておくイメージがあります。
物理的に固定する場合だけでなく、「心に留める」「目に留める」のように、意識や記憶に残す場面でも使われます。
「停める」の意味と使い方
「停める」は、車や機械などを一時的に停止させるときに使います。
特に、車・バス・電車・エスカレーター・機械など、動いている乗り物や装置を一時的に止める場面で使いやすい言葉です。
- 車を駐車場に停める。
- バスを停留所に停める。
- 電車を駅に停める。
- 安全確認のため、エスカレーターを停める。
- 機械を一時的に停める。
「停める」は、「一時的に止まった状態にする」というニュアンスがあります。車を駐車場に置く場合や、乗り物・機械を一時停止させる場合に使われます。
「泊める」の意味と使い方
「泊める」は、人を自宅や宿泊施設などに宿泊させるときに使います。
友人や親戚を家に泊める、旅行者を宿に泊める、というように、夜を過ごす場所を提供する意味があります。
- 友達を家に泊める。
- 親戚を一晩泊める。
- 旅行者を民宿に泊める。
- 急な来客を客間に泊める。
- 港に船を泊める。
「泊める」は、宿泊と関係する「とめる」です。人を一晩泊まらせる場合は、「止める」や「停める」ではなく「泊める」を使います。
「車を止める」と「車を停める」はどちらが正しい?
車の場合は、「止める」と「停める」のどちらも使われることがあります。ただし、ニュアンスが少し違います。
| 表現 | 意味のイメージ | 例文 |
|---|---|---|
| 車を止める | 車の動きを止める。広く使える表現 | 信号で車を止める。 |
| 車を停める | 車を一時的に停止・駐車させる | 車を駐車場に停める。 |
「車を止める」は、走っている車を停止させる意味で広く使えます。一方で、「車を駐車場に停める」は、車を特定の場所に一時的に置く意味が強くなります。
日常文では「車を止める」でも意味は通じますが、駐車場や停車場所に置くことをはっきり言いたい場合は「停める」が使いやすいでしょう。
「止める」と「留める」の違い
「止める」と「留める」は、どちらも何かを動かない状態にする意味で重なる部分があります。
ただし、使う場面を分けるなら、動きや進行を止めるなら「止める」、固定する・記憶に残すなら「留める」と考えると分かりやすいです。
| 言いたいこと | 自然な表現 | 理由 |
|---|---|---|
| 話の流れを中断する | 話を止める | 続いているものを中断するため |
| 髪をピンで固定する | 髪を留める | 動かないように固定するため |
| 時計の動きを止める | 時計を止める | 動作を停止させるため |
| 大切なことを忘れないようにする | 心に留める | 記憶や意識に残すため |
「止める」は動き・進行に注目し、「留める」は固定・保持に注目すると使い分けしやすくなります。
間違えやすい「とめる」の例文
ここでは、実際に迷いやすい例文を見ながら使い分けを確認しましょう。
| 例文 | 自然な漢字 | 解説 |
|---|---|---|
| 友達を家に___。 | 泊める | 宿泊させる意味のため |
| 髪をピンで___。 | 留める | 髪を固定する意味のため |
| 時計を___。 | 止める | 時計の動きを止める意味のため |
| 車を駐車場に___。 | 停める | 車を一時的に置く・駐車する意味のため |
| 大切なことを心に___。 | 留める | 心に残す・忘れないようにする意味のため |
| 音楽を___。 | 止める | 流れている音楽を止める意味のため |
| 親戚を一晩___。 | 泊める | 宿泊させる意味のため |
| 安全確認のため機械を___。 | 停める / 止める | 機械を一時停止させる意味なら停める、広く停止させる意味なら止める |
クイズ:止める・留める・停める・泊めるの使い分け
次の空欄に入る言葉として、最も自然なものを「止める」「留める」「停める」「泊める」から選んでください。
- 会話が長くなったので、いったん話を___。
- 髪が落ちないようにピンで___。
- 車をコンビニの駐車場に___。
- 友達を家に一晩___。
- 大切な注意点を心に___。
- 安全のため、機械を一時的に___。
- 時計を___て、電池を交換した。
- 親戚を客間に___。
クイズの答えと解説
- 止める:会話の流れを中断するため。
- 留める:髪を固定するため。
- 停める:車を駐車場に一時的に置くため。
- 泊める:友達を宿泊させるため。
- 留める:忘れないように心に残すため。
- 停める / 止める:機械を一時停止させる意味なら停める、広く停止させる意味なら止める。
- 止める:時計の動きを停止させるため。
- 泊める:親戚を宿泊させるため。
よくある質問
Q. 「止める」と「停める」はどちらを使えばいいですか?
動きや進行を広く止める場合は「止める」、車や機械などを一時的に停止させる場合は「停める」が使いやすいです。たとえば「話を止める」「車を駐車場に停める」のように使います。
Q. 車は「止める」と「停める」のどちらですか?
どちらも使えます。信号などで車の動きを止めるなら「車を止める」、駐車場などに一時的に置くなら「車を停める」が自然です。
Q. 髪をとめる場合はどの漢字ですか?
髪をピンやゴムなどで固定する場合は「髪を留める」が自然です。
Q. 「心にとめる」はどの漢字ですか?
大切なことを忘れないように心に残す意味なら「心に留める」が自然です。
Q. 友達を家にとめる場合はどの漢字ですか?
友達を家に宿泊させる意味なら「友達を家に泊める」と書きます。
Q. 「停める」と「駐める」は違いますか?
「駐める」は駐車の意味で使われることがありますが、一般的な文章では「車を停める」や「車を止める」が使われることが多いです。記事内では、読者に伝わりやすい表現として「停める」を中心に扱っています。
まとめ:何をとめるのかで漢字を選ぼう
「止める」「留める」「停める」「泊める」は、すべて「とめる」と読みますが、使う場面が異なります。
- 止める:動きや進行を止める。話、時計、作業、けんかなど。
- 留める:固定する、記憶や心に残す。髪、紙、ボタン、心など。
- 停める:車や機械を一時的に停止させる。車、バス、電車、エスカレーターなど。
- 泊める:人を宿泊させる。友達、親戚、旅行者など。

同じ読み方でも、漢字が変わると意味の印象も変わります。文章で迷ったときは、何をどのように「とめる」のかを確認して、自然な漢字を選びましょう。
参考にした情報
- コトバンク「止める」
- コトバンク「泊める」

